http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki/90497.html
鳥インフルエンザウイルスの研究を三十年間にわたって続けている大槻教授は「カモはウイルスに感染しても耐性があるが、ハクチョウは比較的弱い。自然界ですみ分けしているカモとハクチョウが人間が与える餌を目当てに集まってしまうため、カモからハクチョウへの感染率が高まる」と話す。
なるほど、それは一理あるな。
県内では、五十年以上にわたり、平内町の浅所小学校が浅所海岸で餌付けと観察活動を続けてきた。同小の高畑重光教頭は「子どもたちは観察を通し、知識だけでなく、心も豊かにすることができる。安全には配慮してきたが」と困惑気味だ。
餌付けなんかしなくても観察は可能だし、いくらでも知識や心を豊かにする方法はあるよ。
おいらせ町の下田公園間木堤でハクチョウ保護監視員を務める蛯名幸政さんは「カモがいるからこそハクチョウも安全だと思って来る。観光客の寄付でえさ代をまかなっており、餌付けをやめることはできない」と苦い表情。
大槻教授の説でいくと、カモがいるからこそハクチョウは危険。この記事を書いた記者が悪いのかもしれないが、観光客の寄付でえさ代をまかなっていることを餌付けを中止できない理由にするという本末転倒な文章になってしまっている。生態系への影響、鳥インフルの恐怖よりも、観光が優先ということか。
藤崎町白鳥を守る会のメンバーも「ハクチョウは町の象徴。子どもから大人まで餌付けを楽しんでおり、今すぐやめることは考えていない」と話す。
要するに、人間が楽しむための餌付けだということだ。