明日は近くの山にでも登ろうと思っているんだけれど、前の日には必ず準備はできてるの？と聞かれるので、しぶしぶ前の日に準備を整えている。
前日までに準備を整えるのは実に合理的だし、当日の時間の節約にもなるし、気分は安定するし何も慌てる必要がなくなって、良いことづくめだ。だから僕は何も文句はないし、前日に準備をすることはとても良いことだと心から思っているのだけれども、だけどいつもどこか釈然としない気持ちが残る。
それは、今日の自分が、明日の自分を支配し、明日の自分の自由を奪っているような気になるからなんだ。
僕は何者からも束縛されずに自由でいたい。
明日の僕は昨日の僕にさえ束縛されたくないはずなんだ。
僕は積み重ねてきたものとか、経験とか、そんなものからも自由でありたい。
今日の自分と明日の自分が連続しているということは、明日の自分にしてみれば昨日の自分に束縛されているということだから、それはとてもまずい。
今日の自分と明日の自分は不連続で、おのおの独立した存在でありたい。
それが真の自由というものだ。
とかいいつつ、そろそろリュックにカメラでも入れるか。
