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腕乗りフクロウと撮影会 須坂市動物園

腕乗りフクロウと撮影会 須坂市動物園
http://www.chunichi.co.jp/article/nagano/20140316/CK2014031602000033.html
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飼育員の腕に乗る訓練を積んだシロフクロウ「ハク」と一緒に写真を撮ることができる撮影会が十五日、須坂市動物園で開かれた。間近で見られる機会は貴重で、園内は親子連れらでにぎわった。ハクは一歳九カ月の雄で、昨年三月に須坂市動物園にやってきた。訓練は飼育員の◯◯さんと二人三脚で、一年がかりで行われた。こつこつと信頼関係を築き上げ、この日、初めて獣舎の外に出た。

僕がひっかかったのは、「こつこつと信頼関係を築き上げ」の部分だ。これはおそらく新聞記者の言葉だろう(飼育員がそう言ったのではないと信じたい)。もちろん、腕に乗るためには、時間をかけて徐々に慣れさせていったのだろうから、そのことの比喩として、信頼関係を築いたと表現するのは自由である。
だが、信頼関係は本当にあるのだろうか?
それは事実だろうか?
新聞は事実を報道するべきではないだろうか?
当たり前のことだが、シロフクロウ側には信頼という概念が無いのだから、それでも信頼関係があるというならば、シロフクロウを勝手に擬人化した結果の一方的な思い込みに過ぎない。
僕は相手がペットなら擬人化は全然構わないと思う。
だが動物園の動物はペットじゃない。最近の動物園はそのことをかなり意識してきているはずだ。なるべく本来の、野生の姿を展示しようというのが最近の流れだからだ。
円山動物園猛禽類のフライトショーをやっているとき、飼育員の解説に感銘を受けた。曰く、「私たちのあいだにはなんの信頼関係もありません、ただそこにエサがあるから来る、それだけの関係なんです」。そのとき、僕はそれがとても正しくてしかもとても重要なことだと思った。そのことが分かれば、自分のペットと勘違いして、野鳥やリスにエサを与えることも無くなるのだろうと思う。