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居着いた野鳥 二羽が地域の話題に

居着いた野鳥 二羽が地域の話題に
http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.2625567.article.html
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唐津市鏡で○○さんは1月15日夜、車で帰宅する途中、路上で動けなくなっているオオミミズクを見つけて保護した。翌日、近くの動物病院に運んだところ、「外敵に襲われ、左目はもう見えない。だいぶ衰弱していて、回復は難しい」と診断された。しかし、病院での治療や手厚い看護で一命を取り留め、やがて退院。○○さんが与える肉を食べられるまで回復した。「どんなに小さな命でも助かってよかった。早く元気になって、自立してほしい」と○○さん。自然に帰る日を心待ちにしている。

怪我をした野鳥の救済はなかなかやっかいな話です。相手は野生なので、基本的に怪我や病気は自然の成り行きと考えて放置するのもありです。っていうか、まあ放置が一番無難だろうし、様々な野鳥保護に関わる団体の多くも、むしろ素人判断による安易な保護に警鐘を鳴らしています。
だがしかし、見捨てられない心情はもちろん理解できるし、人間の作った人工物による怪我だとしたら、人間として責任を感じずにいられません。さらに相手が貴重種だったら、僕も迷わず保護するでしょう(鳥種差別主義との批判もありましょうが)。
けれども、ふつう弱った野生動物に出会った場合、なんとかしなきゃいけないと思いつつも、どうすればいいのか分からなくて途方に暮れてしまう、というケースが大半なんじゃないでしょうか。
一番問題なのは、そのあたりを全く個々人の判断に任すしかないという現状だと思います。例えば、日本鳥類保護連盟の弱ったり、ケガした鳥を見つけたらどうしたらいいかというページ↓、
http://www.jspb.org/kyugo/kyugo.html

寿命や病気で死んでしまうことは自然でおきることの一部です。自然の中では、弱ったものを大切な食べ物としている別の生きものもいます。本当に救護(保護)が必要か、そのままにしておくべきか、まずよく観察して判断してください。

こんな難しい問題なのに、結局自分で判断しろよということです。

日本鳥類保護連盟は救護施設ではありません
救護施設・動物病院まで運んでいただく事があります。
料金がかかることもあります。
保護した方に放鳥までの世話をお願いしていることもあります。

誰が金出すんだ、という問題。ペットなら飼い主ですが、相手は野生です。しかも、ド素人に放鳥までの世話をさせなければいけない現状!

唐津市でオオミミズクを救助した○○さん、与える肉を食べるようにまで回復させてくれたそうですが、いったいいつ、どこまで回復したら、どこで、どのように放鳥したらいいのか、保護動物の野生復帰はプロでも難しい、素人には無理だと思うんですよね。安易に放鳥しても、またすぐに交通事故死でもしたらなんにもなりません。

唐津市相知町佐里の松浦川では3年前、近くに住む○○さんがコブハクチョウを見つけ、餌やりを続けている。「ダゼ橋」近くにいることから「ダゼ子」と名付けた。羽が切られた状態で、もう飛ぶことはできないという。地元の人たちが「来ーい、来い来い」と呼ぶと、餌を手渡すことができる距離まで近づいてくる。○○さんは「今では佐里のアイドル。いつまでもここにいてほしい」と話し、優しいまなざしで見守っている。

こういう野生だか飼い鳥だかはっきりしないコブハクチョウは全国にたくさんいると思います。羽が切られたのは事故なんでしょうか? 飼い鳥として切られていたのでは? 僕はこういう、半野生が一番たちが悪いと思いますね。ペットなら分かりますが、エサをやるときだけ自己満足して、結局コブハクチョウの一生については誰も責任をとらないのだし。

こういうニュースを安易な美談にしか書けない新聞記者にうんざりしますね。