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しっぽのある珍しいアゲハチョウ

しっぽのある珍しいアゲハチョウ 初めて撮影して大喜び 沖縄でハイビスカスに止まる
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/726297

○○さんが、自宅周辺で「しっぽ(尾状突起)」がある雌のナガサキアゲハを見つけた。後翅(こうし)に突起のように突き出た部分があり、国内ではまれにしか見られないという。飛来してきた個体を写真に収めた○○さんは「初めて撮影できた。その日は大喜びでビールを飲んだ」と笑顔で報告した。

まず、この記事の見出し「しっぽのある珍しいアゲハチョウ」は訂正したほうがいい。なぜなら、アゲハチョウの仲間の多くは「しっぽがある」からである。しっぽ(尾状突起)は、むしろアゲハチョウ科の象徴とさえいえるのである。つまり、「しっぽのあるアゲハチョウは珍しくない」のである。
しっぽのないアゲハチョウの方が珍しいわけで、その代表がナガサキアゲハだ。大型の黒いアゲハでしっぽがなければナガサキアゲハである可能性が高い。ところが、そのしっぽのないはずのナガサキアゲハのメスに、ごくごくたまーにしっぽのある個体がおり、それがマニア垂涎の存在らしいのである。すなわち、見出しは「珍しくしっぽのあるナガサキアゲハ」とでもするべきだし、そういった前提を知らなければ、なぜニュースになるのか、なぜビールが飲みたくなるのか、さっぱり理解できない記事だと思う。