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ふるさと巨椋池へ「ケリ」里帰り 城陽の鳥類研究者ら脚輪で確認

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007070200163&genre=H1&area=K20

京都府宇治市巨椋池干拓田で、10年前にここを巣立ったチドリ科の野鳥ケリ1羽が営巣しているのが、このほど脚輪で確認された。ケリは、巨椋池干拓田を主な繁殖地とする鳥として知られるが、調査する人が少ないため生態はよく分かっておらず、寿命が少なくとも10年あることが明らかになった。 里帰りしているケリを見つけたのは、1987年からケリなどの調査をしている巨椋野外鳥類研究会代表の中川宗孝さん(55)=城陽市富野=と兵庫県立大大学院生の脇坂英弥さん(33)=京都市上京区=。 6月13日に見つけ、環境省の脚輪の番号を山階鳥類研究所に問い合わせて確認したところ、1997年5月4日に鳥類標識調査員の中川さん自身が巨椋池干拓田でヒナだったこの鳥に付けたことが分かった。 国内で脚輪が付けられたケリはこれまでに約3000羽に上るが、10年たって再度確認された例はまだないという。調査後に放鳥したこのケリは今、かえったヒナを連れて歩いているといい、中川さんは「脚輪を付けた鳥を10年後に自分自身で確認できるとは」と、ふるさとでの再会を喜んでいる。

非常に興味を持った記事だったので全文引用しました。3000羽に脚輪をつけて再確認例がこれが最初だとすると、あまりにも効率の悪い調査法であり、これがバンディング否定派による批判の根拠のひとつなんでしょうね。それにしても、そんな低確率なのに、自分でつけた脚輪を10年経って自分で発見とは、これは奇跡ではないでしょうか。いや、脚輪なんか見つける人(探している人)なんて他にいないからだろ、という言い方もできますが。でも少なくとも俺は、ケリは自分が生まれ育ったところに営巣するのだなあと、感慨深く読みました。